有限会社の譲渡は可能?株式会社との違いは?相場や手続きに関して解説します。

query_builder 2021/11/29
M&A・事業承継
builidings (1)

結論からお伝えしますと、有限会社の譲渡は可能です。
手続きも株式譲渡を同じ手続きで行えます。
これから、有限会社の譲渡の相場や手続きの流れについて解説していきます。

この記事を読んで頂ければ、有限会社の譲渡にお悩みの経営者さまも有限会社のM&A・事業承継について具体的なイメージを持っていただくことが可能になるかと思います。

有限会社ってなに?

有限会社とは

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有限会社とは、法人形態のひとつであり、株式会社や合同会社などど同じく法人格として扱われます。
2006年5月に会社法の施行以降、有限会社の新規設立はできないものとされ、それまでに設立されていた有限会社は手続きを経て、株式会社へと法人形態を変更するか、もしくは有限会社の性質を残した「特例有限会社」として存続するか選択することとなりました。

もともとは、有限会社であった「特例有限会社」は会社法上では株式会社と同様に扱うものの、「会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」の適用対象となり、決算公告義務がなく、会社名に「有限会社」を使わなければならないなど、一部有限会社としての性質を残した状態となっております。

つまり、一部かつての性質を残しているものの基本的な性質は株式会社と同じと考えて頂いて差支えないです。

有限会社と株式会社の違い

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現在では、基本的に株式会社と同様の扱いを受けている有限会社ですが、

(1)株式の譲渡制限
(2)取締役の任期
(3)決算の広告義務

(4)一部機関の設置(取締役会など)
(5)最低資本金の額


などの点において、株式会社との違いを有します。

(1)株式の譲渡制限

株式会社では、株式を第三者への譲渡を制限するためには、定款で定める必要がありますが、特例有限会社(以下、有限会社と表記する)は定款に定めていなくても、常時、株式に譲渡制限がかかっています。

(2)取締役の任期

株式会社には、取締役の任期に制限がありますが、有限会社には、取締役の任期に制限がありません。


(3)決算の広告義務

株式会社には、決算の公告義務がありますが、有限会社には、決算の公告義務がありません。


(4)一部機関の設置(取締役会など)
株式会社では、取締役会、監査役会、会計監査人などの機関の設置が認められていますが、有限会社では認められていません。
※有限会社では、取締役が1名以上存在していればよく、代表取締役と監査役は任意設置となります。

(5)最低資本金の額

株式会社では、現在資本金は1円から設立することが可能ですが、有限会社の設立の場合は資本金300万円以上が必要でした。
※2006年5月以降である、現在では新規の有限会社設立は認められていません。

有限会社って譲渡できるの?

基本的には株式譲渡制限会社と同様の手続きが必要

有限会社は実質的にほぼ株式会社と同様の性質を持つため、基本的に株式会社と同じスキームで譲渡を行うことができます
有限会社は定款に定めがなくても、第三者への株式譲渡に制限がかかりますので、譲渡承認決議を取らなければなりません。
また、有限会社は取締役会の設置ができないため、譲渡承認決議は一般的には、株主総会の普通決議となるでしょう。
※会社法上では、譲渡承認決議は、取締役会のある株式会社であれば、取締役会で決議をし、取締役会のない株式会社では、株主総会で決議を行います。

ただし、株式会社に組織変更したうえで、定款に承認機関について別途定めがある場合は、定款にて定めた承認機関にて譲渡承認決議を執り行う必要があります。

譲渡方法1.株式譲渡

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有限会社及び株式会社のM&A・事業承継の方法として一番多く取られる方法が株式譲渡となります。
株式に価値を設定し、会社の資産・負債と経営権をまるごと譲渡する方法になります。

会社の創出する利益の数年分を一括で個人(*)で受け取ることが可能であり、通常なかなか得ることの難しいまとまった金額を創業者利益として得ることが可能となります。
※もちろん、株主が法人の場合は、株式譲渡対価を得るのは、株主である法人になります。

有限会社は、吸収合併存続会社または吸収分割承継会社となることができず、また、株式交換における完全親会社または完全子会社、株式移転完全子会社となることができない為、組織再編行為を検討している際は、事前に株式会社に商号変更を行ってから再編行為を実行しなければならない為、要注意となります。

譲渡方法2.事業譲渡

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株式譲渡の次に多く取られる手法が事業譲渡になります。
有限会社の中の事業の一部または全部を範囲指定して譲渡する方法となります。


売り手としては、法人格を残したまま、事業や店舗の譲渡行うことができ、買い手としても、株式譲渡と比較して、未払い残業代などの潜在リスクを抱えずに済むというメリットがあるものの、手続きが煩雑になる場合が多く、許認可類の取り直しや従業員との雇用契約の巻き直し、取引先との契約の締結し直しなど、手続き上困難場合があるというデメリットも存在します。

有限会社の譲渡の流れ

ヒアリング・アドバイザリー契約締結

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ここからは、実際に会社譲渡を行おうとされた際の手順の流れについて解説していきます。
会社譲渡・事業承継は手続きも複雑かつ大量であり、仲介会社に依頼しながら二人三脚で進めていかれるオーナー様が多いかと思いますので、仲介会社利用を前提として解説させて頂きます。

まず、どこかのM&A仲介会社にお問い合わせをして頂くと、面談日の設定後、担当者がオーナー様の会社までお伺いに来ることになります。

そこでは、今後、会社譲渡を円滑に進めていく為、
オーナー様のこれまでの事業運営についてお伺いしたり、
譲渡にあたってのご希望、事業内容、財務内容などヒアリングを行います。

依頼するM&A仲介会社を決定したら、依頼先の会社とアドバイザリー契約書の締結を行います。

アドバイザリー契約書には、M&A仲介会社が提供するサービス内容、報酬体系(*後述)などが記載されます。

アドバイザリー契約書を締結したら、依頼先の会社に、決算書など財務資料、事業資料の提出を求められますので、開示できる範囲で開示を行います。

開示頂いた資料を基に、M&A仲介会社が、事業概要書と呼ばれる譲受候補先企業への開示資料の作成を行います。

依頼先の会社が作成した、事業概要書の内容を確認して、譲受先候補企業さまの探索を開始します。

ネームクリア・資料開示

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M&A仲介会社が、作成する事業概要書には、
一般的に大きく分けて、

(1)Teaser/ノンネームシート
(2
)IM(インフォメーション・メモランダム)
の2種類の資料が存在し、
それぞれ、

(1)Teaser/ノンネームシート
→対象会社の事業内容、財務内容を特定できない範囲で記載したものです。
実名交渉前に、譲受候補先企業へ、仲介会社が、M&Aの打診を行うために使います。

(2)IM(インフォメーション・メモランダム)
→譲渡対象の会社や事業に関して詳細な情報を記載したものです。
会社名、財務内容、事業内容(製品名、サービス名など)、株主構成、希望価格、想定ストラクチャなどが記載されます。
Teaserやノンネームシート開示を経て、具体的に譲受を検討する段階に入った、譲受候補企業へ情報の開示を行うために使います。
開示前には、秘密保持契約書の締結と、オーナー様への開示意思確認(ネームクリアと呼ばれます)を行います。

開示許可を経た、譲受候補先企業さまへ、IM(インフォメーション・メモランダム)の開示を行い、M&A仲介会社が開示先企業さまの譲受に向けての意思確認を行っていきます。

トップ面談

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事業概要書の開示を経て、開示先が具体的な譲受検討に入った段階で、トップ面談を行います。

トップ面談とは、譲渡企業と譲受企業の経営者同士が、直接顔を合わせ行う面談のことです。
事業内容に関する疑問を解消したり、事業概要書では表現できない、経営者同士の人間性や、経営理念を相互に確認しあい、理解を深めあうための場となります。

会社譲渡・事業承継のプロセスにおいて、初めて、譲渡企業の意思決定者と、譲受企業の意思決定者が顔を合わせる場面であり、顔合わせの意味もありますが、譲渡実行後の方針のすり合わせができるか、企業文化がなじむかなどをお互いに確認しあう場でもあります。

場所は、譲渡先企業さまの社内で行うことが多いです。
トップ面談と同時に、譲渡企業さまの会社・事務所の雰囲気を見てもらう意味も含んでいます。

ただ、従業員さまがいない日が無いなど、情報漏洩の可能性を考えて、ホテルや貸会議室、M&A仲介会社のオフィスで行うケースもあります。

基本合意書締結

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トップ面談を経て、会社譲渡実行への方針、条件がおおまかに譲渡企業さまと譲受企業さまの間で固まった段階で、
基本合意書の締結を行います。

基本合意書とは、M&Aにおける、各当事者の認識・足並みを揃えるために作成する文章です。

基本合意書には、これから具体的に譲渡を検討していくこと、現在検討している価格(○○百万円-○○百万円の様に、レンジで記載されることが多いです)を記載し、追加で、

(1)デューデリジェンスを行える権利
(2)独占交渉権の付与


が盛り込まれることが多いです。

(1)デューデリジェンスを行える権利
→デューデリジェンス(専門家もしくは譲受企業専門チームによる、譲渡企業の財務面・法務面・事業面での調査のこと)(*詳細は後述)を実行し、最終的な譲受企業が提示する希望価格はデューデリジェンスの結果を踏まえ、決定とするケースが多く見受けられます。

(2)独占交渉権の付与
→デューデリジェンスを実行する際には、会計士や弁護士など各種専門家もしくは社内財務部や法務部といった専門チームを用いて実施することが多く、譲受先企業がそれなりにコストが支払うこととなるため、デューデリジェンス実施後、譲渡の可否が決定されるまでの一定期間は他の企業との譲渡交渉はしないという取り決めを交わすことが多いです。

基本合意書はあくまで、基本的に双方で合意した事項を確認するための書類で、法的拘束力はありません
(※もちろん、特約事項によって法的拘束力を持たせるケースも存在します。)

したがって、デューデリジェンスの結果、譲渡価格に変更が生じたり、譲渡実行が見送りになってしまった場合に、損害賠償請求を行うことは難しい場合が多いですが、とはいえ、基本合意書に記載された内容は、譲渡企業、譲受企業ともに交渉の拠り所となり、会社譲渡・事業承継を進めていくうえで重要な役割を持ちます。

DD(デューデリジェンス)

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DD(デューデリジェンス)とは、会社譲渡・事業承継を実行するにあたって、会計士・弁護士もしくは社内の財務部・法務部などの専門チームを用いて行う、対象会社への調査活動のことを指します

譲受企業が行い、財務・税務・法務など様々な観点から譲渡企業を調査し、譲渡実行に際しての、価格決定の根拠としたり、譲渡後のリスクの有無を確認の為に行います。

デューデリジェンスの目的は、

(1)企業価値の確認
(2)潜在的リスクの確認
(3)譲渡後の事業計画の為の情報収集
(4)経営陣含むキーマンとの方向性の擦り合わせ
などがあります。

(1)企業価値の確認

→基本合意書締結段階までは、譲渡価格は譲渡企業より提出された決算書などの財務資料を基に算定しており、財務資料の数値の正確性を確認するため、仕訳、各種台帳などの財務データの確認や、従業員さまへのインタビュー、管理会計数値の把握などを行い、譲受企業として提示できる希望譲受価格の算定根拠とします。

(2)潜在的リスクの確認
→譲渡後に訴訟や未払残業代問題もしくは、想定していなかったリスクが発生しない様、各種契約書の内容の確認や、従業員さまへのインタビュー、申告書などの税務資料の適正性などを確認します。
ここで発見もしくは懸念されたリスクは譲渡価格に反映、もしくは、最終契約書に表面保証事項として条文の追加交渉を行います。

(3)譲渡後の事業計画の為の情報収集
→譲受先企業としては、会社譲渡・事業承継を通じて、新たにシナジーの創出を見込んでいるケースが多く、将来的な事業計画を作成する為に、経営陣へのインタビュー、従業員さまへのインタビュー、現場見学、管理会計データの確認などを行うことが多いです。

(4)経営陣含むキーマンとの方向性の擦り合わせ
→譲渡後の、経営方針について、現経営陣と対話したり、事業上重要な役目を果たしているキーマンにインタビューを行います。

デューデリジェンスの結果を踏まえ、最終的な譲渡価格が決定したり、契約書の内容が決定する為、会社譲渡・事業承継のプロセスの中でも非常に重要なものとなります。

現地での調査対応や、ご用意頂く資料も膨大な数になるケースが多く、オーナー様にとっても一番、精神的・事務的にも負担がかかるプロセスになることが多いかと思います。

最終契約書締結

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デューデリジェンスを終了し、最終契約書に記載する内容の協議を終えて、実際に最終契約書の締結に入ります。

基本合意書の内容をベースに作成され、デューデリジェンスの結果を踏まえて、最終的な譲渡価格、譲渡の意思が決定した際に締結されます

基本合意書と異なり、法的拘束力を持つため、最終契約書の内容に違反すると損害賠償請求の対象となる可能性があります。

一般的な条項は以下の様なものが主となります。


(1)定義
(2)譲渡対象範囲及び譲渡価格の決定
(3)表面保証
(4)補償条項
(5)誓約事項
(6)前提条件
(7)解除条件
(8)協業避止義務
(9)その他条項


(1)定義

→最終契約書における用語の定義などを行います。


(2)譲渡対象範囲及び譲渡価格の決定

→事業譲渡の場合は、譲渡対象資産の特定を行います。
また、デューデリジェンスで決定した最終的な譲渡価格及び支払方法などを定めます。

(3)表面保証
→譲渡企業、譲受企業ともに、一定の事項が真実かつ正確であることを相手方当事者に対して表明し、保証することを定めます。
一般的に、最終契約書の締結日及びクロージングの日を基準日として、各種表面保証事項が真実かつ正確であることを表面保証します。

保証内容は、

・計算書類などの正確性
・簿外債務の不存在
・直近の決算書からの重要な変更の不存在
・法令などの遵守
・許認可など
・取引先との契約の継続性

などが盛り込まれます。

(4)補償事項
→契約当事者に最終契約書における表面保証違反、誓約事項違反またはその他の義務違反があった場合に相手方が被った損害を補償する旨を定めます。

(5)誓約事項
→会社譲渡に付随・関連して、各当事者が、相手方当事者に対して一定の行為をすること/しないことを約束した事項を定めます。

・善管注意義務
・禁止行為の決定
└定款の変更の禁止
└組織変更の禁止
└自己株式の取得の禁止
└資本金変更の禁止
└金融機関借入の追加借入の禁止

などが状況に応じて定められます。

(6)前提条件
→会社譲渡の最終契約書には、一定の事項を前提条件として定め、前提条件が満たされなかった場合、譲渡実行を延期又は、中断できる規定が定められることがあります。
一般的に、表面保証条項の正確性や、株式譲渡に関する株主総会、取締役会での譲渡承認、辞任役員の辞任届が提出されていることなどが定められます。

(7)解除条件
→契約の締結後、相手方の契約違反や契約締結の前提となっていた事実関係に変更が生じた場合には、契約を解除できる条項を定めることがあります。

(8)協業避止義務
→譲渡企業が譲渡した、事業と同じ事業を同じ、同地域で行わないことを定めることがあります。

(9)その他条項
→秘密保持に関する事項や、M&Aに関する事実を公表する場合の取り決め、各種費用の負担先、紛争が発生した際の合意裁判所などを別途、定めます。

最終契約書の締結が完了しましたら、クロージング日に譲渡実行、譲渡完了となります。

有限会社の売却価格どう決まる?相場は?

算定方法1.インカム・アプロ―チ

インカム・アプローチとは、対象会社の収益力を基準として企業価値を評価する方法となります。
インカム・アプローチの中で最もよく使われる手法が、DCF(ディスカウンテッド・キャッシュフロー)法と呼ばれるものです。


DCF法は対象会社の将来的に生み出すキャッシュフローを、資本コストで割引き、現在価値に修正したものを基準として、のれんを算定します。
将来のFCF(フリー・キャッシュ・フロー)の根拠となる事業計画や割引に用いる資本コストの算定に恣意性が入る恐れもあり、中小企業のM&A・事業承継シーンでは登場回数はさほど多くはありません。
一般的に大企業のM&A検討の際に採用される手法となります。

算定方法2.マーケット・アプローチ

マーケット・アプローチとは、対象企業と同業他社の時価総額を比較したり、類似のM&A事例を参考にして、対象会社の企業価値を評価する方法となります。


一般的に、上場企業の場合は、株式市場での時価総額を基にして評価を行い、非上場企業の場合は、同類の上場企業を選定し、EBITDAなどの財務数値を比較し、基準数値に掛ける倍率を決定し、企業価値を評価します。

算定方法3.コスト・アプローチ

コスト・アプローチとは、対象企業の簿価/時価純資産を基にして、企業価値を評価する方法となります。

評価結果に、客観性があるというメリットがある一方、企業価値評価に、対象企業の収益性が反映されないというデメリットも存在する方法となります。

算定方法4.実務上の方法

(1)インカム・アプローチ
(2)マーケット・アプローチ
(3)コスト・アプローチ

と、理論上の算定評価を3種類解説致しましたが、
実際の中小企業さまのM&A・事業承継シーンで上記の方法が使用されることは、それほど多くありません

中小企業さまのM&A・事業承継シーンでは、企業価値評価の算定根拠の理屈の正しさよりも、売り手、買い手、双方の当事者の納得感が優先されることも多く、下記の様な簡便的な算定方法をたたき台に交渉にて、実際の譲渡価格、譲渡方法を決定するケースも多く存在します

ネットキャッシュ(*1)または時価/簿価純資産額+EBITDA(*2)×数年分


(*1)ネットキャッシュ:現金及び預金残高-有利子負債残高
(*2)EBITDA:営業利益+減価償却費

当サイト別記事一部引用

有限会社の譲渡事例

①有限会社青葉台不動産

aofu

当サイトの運営母体であり、横浜市にて不動産業を運営しております有限会社青葉台不動産も実は、M&A・事業承継を実施した有限会社であります。

ここでは、筆者が実際に体験した有限会社の事業承継の手続きを解説させて頂きます。


(1)前提
(2)株式譲渡承認決議
(3)株式譲渡実行
(4)役員変更登記
(5)許認可登録手続き

(1)前提

有限会社青葉台不動産は、1996年に横浜市青葉区で創業された不動産会社で、いわゆる地域密着型不動産会社にあたる企業となります。
事業内容は、不動産管理業及び不動産仲介業を主としております。


(2)株式譲渡承認決議

譲渡の前には、前株主により、株主総会を開催して頂き、譲渡承認決議を取って頂きました。
※有限会社は取締役会が設置できない為、一般的な承認フローになります。

(3)株式譲渡実行

簿価純資産額にのれんを乗せて評価する方法を採用し、譲受価格を決定しました。

最終契約書の締結と、資金決済は同日に行いました。


(4)役員変更登記

譲渡実行に伴い、前代表者の退任登記と、現取締役陣の就任の登記を行いました。
有限会社の名前を残した方が、長年培ってきた地域密着の歴史をより表現できるかと思い、有限会社から株式会社への商号変更は行いませんでした


(5)許認可登録手続き

最終契約書の締結、資金決済、各種変更登記にてM&A・事業承継のプロセス自体は終了なのですが、有限会社青葉台不動産は宅建免許を有する法人でして、全国宅地建物取引業協会連合会にも加入しておりますので、各種許認可、所属団体への代表者変更届け出を行いました。

まとめ

有限会社と株式会社は、基本的に同じだが、一部取り扱いが違う部分もある

有限会社は基本的な性質は株式会社と同じで一部、取扱いが違う部分があります。


具体的には、

(1)株式の譲渡制限

(2)取締役の任期

(3)決算の広告義務

(4)一部機関の設置(取締役会など)

(5)最低資本金の額

などの点において、一部異なる点があります。

有限会社の譲渡は株式会社と同じようにできるが、株式に譲渡制限がかかっていることに注意

有限会社の譲渡は株式会社と同じスキームを用いて行うことが可能です。
しかし、有限会社は定款に定めがなくても、第三者への株式譲渡に制限がかかりますので、譲渡承認決議を取らなければなりません。
また、譲渡承認決議は一般的には、株主総会の普通決議となります。

有限会社の評価方法には様々の方法があるが、簡便的な方法で評価し交渉に入ることも多い

中小企業さまのM&A・事業承継シーンにおいて、

(1)インカム・アプローチ
(2)マーケット・アプローチ
(3)コスト・アプローチ

などの方法が使われることは、それほど多くなく、
簡便的な算定方法をたたき台に交渉にて、実際の譲渡価格、譲渡方法を決定するケースが多く存在します。


以上、有限会社のM&A・事業承継における手続きの流れや相場、株式会社との違いについて解説させて頂きました。


安心して会社譲渡・事業承継を行うには、相性の良いM&A仲介会社に依頼することが重要になってきます。

弊社もM&A支援機関として、中小企業さまの会社譲渡・事業承継のご支援をさせて頂いておりますので、お気軽にお電話もしくはお問い合わせフォームよりご連絡頂けますと幸いです。

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